5月に読んだ本
大型連休ありつつも緊急事態宣言が発出されたもんだからまじめに家でじっとしていた。天気も悪かったしね。 で、本を読んだくらいしか思い出がない。
Working Backwards
Amazon のPRFAQから書くとかパワポを使わないナラティブ、リーダーシッププリンシパルなどそういうの。 著者らは元SVP(だっけ?)だけあってナラティブであったり詳しい。PR/FAQの導入時にもAMZNにいたらしい。Besozとの枝葉みたいなエピソードもおもろい。ただ英語語版だったので半分で読むのやめた。。。
感心したのはTwo Pizza Team 、のところ。調整 (coordinating )を促進するのではなく排除すべきってのなるほどなーと思った。 というか、AWSのアーキテクチャとかそうなってるよね、、リソースが公開されており、APIやSDKを経由してアクセスする(疎結合)、ロギングやイベントは共通のコンベンションがあって。。。確かにAWSみたいなアーキテクチャだったらチーム間のコミュニケーションほんと減るよなー!頭良いー。 Ex-amazon でGooglerのひとのインサイダー(at google plus)の文章(有名)を思い出した https://gist.github.com/chitchcock/1281611 。 マイクロサービスやらコンウェイの法則とか言ってる君ら、この本質わかっとんのかいって思った。自分としては eye opener であった。昔いた会社で基盤開発とかしてたけどこういう風に作るべきだったんだね。
しかし Two Pizza Teamが終わりで次は Single threaded leader ってどういうことなんだろうね??あまりよくわからず、、ひとつのことに集中させましょうってのはわかるが結局coordination発生しない??、 ググってもよくわらかんかった…。
AMZNじたいは下位パフォーマーを解雇したりと普通のアメリカ企業ではある(こういう人事慣行はアメリカ企業ではよくあるらしい、GMの有名な経営者がやったとか)。来年度の計画についての記述も、売上何%あげるとか間接費何%減らすとかいうトップの目標をもとにマネジメントチームは11月とかからずっとかかりきりになって計画策定するとか普通の会社っぽい。
Amazonでは社員をクビにする数にも目標があるので、管理職はあとでクビにするための新人を採用し、他のメンバーをクビにしないよう守る戦術(hire to fire)をとることがあると。読んでいるだけでつらい……。 https://t.co/sGOn387Ijw
— yu koseki (@youkoseki) May 13, 2021
ちなみに、新しいBesoz 本がでるらしい。タイトルは、Amazon Unbound 、著者はThe Everything Store の Brad Stone 。内容はゴシップ多め。The Everything Storeはおもしろかったです(訳もあります)。
申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 ~コンサルタントはこうして組織をぐちゃぐちゃにする~
軽めの本が読みたかったのとこういうコンサルっぽい手法が好きというのもあってねえ。 著者の自分語りと反省が続くのだが、ビジネスコンサルのフレームワークとかマネジメント論みたいなのはひととおり紹介されていて(参考文献も!)、されにそれに対する批判がある。著者の批判に対する解決策は、結局人と人よねえ~みたいな、コミュニケーションよねえというもので新しさはない。経営層と下っ端の従業員が対話して問題を解決した!とかあるけど(ザ・ゴールとかもそんなよね)実際あるんかね~、俺はそれをやろうとして全然うまくいかなかったなーとか(結局トップの意向が押し通されてしまって現場を無気力にさせてしまった、、、安全性!)。
スタートアップウェイ
リーンスタートアップでおなじみエリックワイズ。積んでる。。。中身はもう聞いたわって話の繰り返しではあるが、、、いまいち気持ちがのらずにちびちび読み進めている。 Amazonだと異常に評価が低いが普通におもしろいと思う。
ザ・モデル
で、一方おもしろくて一気に読んでしまったのがこれ。まーーー今の日本のスタートアップの売る側のフレームワークになっているザモデルの紹介。マーケがいて、インサイドセールスがいて、フィールドセールスがいて、カスタマーサクセスがいてっていうああいうのです。いや今の勤務先にもhumbleながらそういう人がいるんだけどこういう理論背景でいるのかーー!って発見があっておもしろかった。 note.pm とかでザ・モデルで検索すればくさるほど事例があるはず。こんな分業にしたら効率は上がるだろうが部署間でモラルハザード起きね?とかおもったがその疑問も後半で説明されてたりして現実世界ではつかったんだろうなと感じさせる。 たとえば受注側の論理みたいなの初めて知ったわ。買う側の稟議とかそういう話、受託の会社にいたころはよく聞いていた。SaaSビジネスじゃ関係ないよねって思ってたが関係するんだね。思いついてパッとSaas導入する組織ないわけで。
エピソードも俺!俺が出すぎてる感もあるが悪くない(著者はSFDC→マルケト日本法人社長)。マーク・ベニオフが~ってエピソードよくでてくるが、みんな知ってるのかね?こういう人です(Bloomberg Technology の Emily Chanと)。 この無駄な馴れ馴れしさ!いるわー、いそう…って感じがよい。確かにSan Franの真ん中にTower作りそうなおっさんであることよ。
とはいえ、これ北米のスタートアップだとどんなフレームワークでやってるもんなのか気になる。 以前読んだAWSによるスタートアップ指南書 にもCSがいてISがいてってのが推奨モデルではあったんだよなー。Sales Enablementってやつなのかしら。
プロダクトマネジメントのすべて
よくまとまってる。これ読めばプロダクトマネジメントできるっちね~となるのでは。教科書みたいな感じな割には参考文献が弱い…。サイト もある。
AWSではじめるデータレイク: クラウドによる統合型データリポジトリ構築入門
仕事で必要になったので読んだ。AWS Glue/Amazon Athenaまじで素晴らしい、ゼロ構築コストでETLやデータ基盤が構築できる。しかもオンデマンドの利用料金、自分のAWS accountで動かしてみたが普通に動くしね(当たり前)。
なおAmazonでのDatalake事例はこの動画で説明されている。やっぱり自分たちで作って使っているから強い。
数年前ログ基盤をHadoop/Hiveとかで構築運用してたのと隔世を感じます…。ほんと時代が進んでおりますな。
しかし自分の負い目として Big Queryさわったことないってのがあるんだよなー。Big Queryはストレージと分析部がわかれてなくて古い印象がある。でも業界標準だから…。